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出版を記念して、前作『13歳からの進路相談(すばる舎)』の一部「はじめに」を無料公開!
「13歳からの進路相談」シリーズは、全国の学校や市区町村の図書館で多数採用されている進路選択・キャリアの入門書。自分らしい人生をつくるヒントがたくさん詰まった一冊です。
これから進路を考える方から、お子様を持つ保護者の方、自分のキャリアを見直したい大人まで。この機会に、ぜひご一読ください。
ご購入は記事末尾の各販売サイトからどうぞ。
書籍「13歳からの進路相談」はじめに

進路の悩みを抱える現役中高生たちの生の声
「進路が決まりません。得意な教科はなく、好きな教科もないので文系も理系も決められません。おまけに行きたい大学や学部、学びたいこと、将来の夢、何一つありません。ただ、大学に行きたいとは思っています。まず何からすればいいですか?どうすれば、これから先やりたいことが見つかりますか?」
「いろいろ考えてもピンとくる進路にたどり着けません。進学校にいるので、まわりの雰囲気もあって難関大を目指す流れになると思います。行けるものなら行きたいですが、なぜ難関大を目指すのかと言われると言葉に詰まります。となると勉強のモチベーションも当然下がってしまいます。成績を上げたい気持ちと、成績を上げて何になるのかという気持ちの葛藤があります…。どうしたらいいでしょうか?」
「中学の頃は数学と理科が得意で、高校では物理が得意だったので理系にしました。しかし、志望校や学部、学科、何にも興味が持てません。そんな自分に焦っています。世の中の職業を調べたりしても、何もピンとくるものがありません。機械をいじりたいわけでも、計算がしたいわけでもありません。もう文理は変えられないので、文系の仕事は調べていません。やりたいことを見つけてしまうのが怖いからです。文系の仕事も調べてみるべきでしょうか?」
これらはすべて、私が大学時代に友人と立ち上げた UniLink(ユニリンク) という受験相談アプリに、現役の中高生から寄せられた生の声です。
本書「13歳からの進路相談」の使い方
私は現在、全国から入学・転学できるオンラインの学校「サイル学院中等部・高等部(通信制)」の学院長をつとめています。仕事柄、中高生と話をする機会も多いですが、昔と変わらず今も同じように進路に悩む人は多いと感じます。そして、この本を手に取ってくださった方も、同じように進路に悩んでいるかもしれません。
誰にとっても、進路を考えることは難しい。なぜなら進路選びは自分にとってはじめての経験だからです。しかも明日のことじゃない。5年後、10年後の未来のこと。どれだけ考えても、すぐにあっているかもわからない。
勉強には「こうすれば成績が上がる」と言われる勉強のやり方がたくさんあります。効果的な勉強のやり方を紹介する数多くの本が出版されたり動画が配信されたりしているので、勉強のやり方がわからないことは少ないと思います。
そもそも勉強のやる気が出ない......などの問題はあると思いますが、本気で調べたり探したりしたにもかかわらず、勉強のやり方の見当がつかないことはあまりない気がします。
一方、進路選びには「こうすれば自分にあった進路が見つかる」と言われる進路の選び方は多くありません。いくつか進路の選び方を紹介する本や動画もありますが、勉強のやり方に比べると、まだまだ発展途上です。
進路選び関連で言えば、一つひとつの職業や会社、世の中の仕組みなどをわかりやすく解説する本や動画もあります。
ですが、あなたが本当に知りたいのは、数多くの選択肢の中から、自分にあった進路をどのように選べばいいか、これから何をどうすればいいかを示す、進路選びのガイドのようなものではないでしょうか。
「一人ひとりが自分にあった進路を選べる社会」を実現したい。これが本書の執筆理由です。
本書では、あなたが自分にあった進路を選ぶために何をすべきか。これからの時代に求められる進路選びの考え方から具体的なアクションまでを、主人公・シンを含む人のやり取りを軸にした物語形式で紹介しています。
大事な箇所には図解を入れているので、流し読みする方は図解を中心にご覧ください。
巻末には、本書を読み終わった読者の皆さまの進路選びをサポートするコンテンツを2つ、ご用意しています。
1つ目は、Web版の「13歳からの進路相談」です。本書には掲載しきれなかった、書道家・3人の父親 武田双雲さん、教育系YouTuber・「とある男が授業をしてみた」葉一さん、元ミクシィCEO・起業家兼投資家 朝倉祐介さんの特別インタビュー「もし私が13歳なら」全文を紹介したり、著者の私が進路に悩む方の相談にのったりしています。
2つ目は、付録の「今日から使える進路ガイド」です。進路を考える読者の皆さまが、これから具体的に何をすればいいのか?をチェックリスト形式でいつでも見返せるようにまとめています。
本書で提案している方法は、決して簡単なものではありません。
ですから、付録の「今日から使える進路ガイド」に書かれているアクションリストの一つひとつを実行していくと、失敗した......と感じる時がくると思います。
しかし、人生の早いタイミングから、多くの挑戦と失敗を重ねることで、自分にあった進路を選べる可能性が確実に高まるはずです。
「13歳からの〜」と本書のタイトルにはありますが、ここで紹介する進路の選び方は、高校選びだけではなく、大学選びやその先の働き方を考える上でも使えるものです。この本を手に取ってくださったあなたが、自分にあった進路(キャリア)を選べるようになることを心より願っています。
さあ、主人公のシンと一緒に、自分にあった進路を見つける旅に出かけましょう!
2023年2月
サイル学院中等部・高等部 学院長 松下雅征
13歳からの進路相談 目次
クリックできる部分は、無料公開の対象です。気になる項目があれば、ぜひ他もお読みください。
【0日目】高校選び、大学入試、就職活動にも役立つ進路の考え方
【1日目】進路選びの軸を見つける3つのステップ
【2日目】ステップ1:社会でお金を稼ぐことに対する解像度を高める
【3日目】ステップ2:自分の感情に対する解像度を高める
【4日目】ステップ3:社会と自分の重なりを選ぶ
【5日目】進路選びの落とし穴をさける
【エピローグ】「どんな進路にも役立つ力」
【特別インタビュー】今を生きる君たちへ「もし私が、13歳なら」
書道家・3人の父親 武田双雲さんが贈る、13歳へのメッセージ「今感じている劣等感や短所は、ぜんぶ勘違いだから捨てていいよ」
YouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」の葉一さんが贈る、13歳へのメッセージ「夢は変わっていい、まずは始めることが大切」
元ミクシィCEO・起業家兼投資家の朝倉祐介さんが贈る、13歳へのメッセージ「失敗を想定するから、思いきり挑戦できる」
【おわりに】
13歳からの進路相談シリーズ 販売サイト
Amazon・楽天ブックスともに販売中です。価格や配送スケジュール等は販売サイトをご確認ください!
13歳からの進路相談(2023年2月23日 発売)
仕事・キャリア攻略編(2025年4月 発売)
イラスト©森永ピザ
この記事を書いた人

サイル学院中等部・高等部 学院長
1993年生まれ。一児の父。株式会社13歳からの進路相談 代表取締役社長。著書『13歳からの進路相談』シリーズは続々と重版され、全国の学校や市区町村の図書館で多数採用されている。
学生時代は早稲田実業学校高等部を首席で卒業し、米国へ留学。その後、早稲田大学政治経済学部を卒業。やりたいことではなく偏差値を基準に進路を選び後悔した経験をきっかけに、大学在学中に受験相談サービスを立ち上げる。これまでに寄せられた中高生からの相談は10万件を超える。大学卒業後は教育系上場企業とコンサルティング会社・才流(サイル)で勤務。
2022年に同社の子会社を設立し、代表取締役に就任。一人ひとりが自分に合った進路を選べる社会を目指し、「
サイル学院高等部(通信制)」を創立。全国から入学・転校生を受け入れ、高校卒業だけではなく、その先のキャリア支援も行っている。
著書:『
13歳からの進路相談(すばる舎)』、『
13歳からの進路相談 仕事・キャリア攻略編(すばる舎)』
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