通信制高校の学費は高い?公立・私立の費用比較|学費を抑える制度も解説サムネイル画像

通信制高校の学費は高い?公立・私立の費用比較|学費を抑える制度も解説

記事を読むのにかかる時間 3分


通信制高校の学費はどれくらい?

学費を抑える方法はある?

このように考えていませんか。

「通信制高校の学費は高い」と言われることもありますが、全日制高校と変わらない場合も多いです。

また、高等学校等就学支援金制度などを利用することで学費の負担を抑えられる可能性もあります。

高等学校等就学支援金について、分かりやすく3つのポイントでまとめました↓

 通信制のサイル学院長

今回は、通信制高校の学費の相場を公立・私立ごとに進路相談のプロ(書籍「13歳からの進路相談」著者)であり、通信制のサイル学院高等部 学院長の松下が解説します。

また、学費を安く抑える制度についても分かりやすく紹介するので参考にしてください。

【通信制高校が気になる方へ】

目次[非表示]

  1. 1.通信制高校の学費相場|公立・私立の費用を比較
  2. 2.通信制高校の学費を抑える制度
  3. 3.私立通信制高校の学費一覧
  4. 4.まとめ

通信制高校の学費相場|公立・私立の費用を比較

通信制高校の学費は、公立と私立で異なります。

公立・私立の学費の相場
費用の内訳
公立
私立
入学金
500円
0~50,000円
授業料
300~500円/単位
8,000~12,000円/単位
その他の費用(年間)
20,000~30,000円
50,000~300,000円
合計(年間)
28,000〜43,000円
250,000〜650,000円

*合計金額は25単位修得する条件で計算
*高校卒業には3年間で74単位以上が必要なので、年換算で24~25単位を修得する場合が多い
*通信制高校の授業料は、自分が修得する単位数に応じて変動する

学費以外にも、以下のような費用が必要になる場合があります。

  • 教科書・学習書費用
  • 制服・体操着・シューズ代
  • パソコン・タブレット費用
  • スクーリング費用
  • 校舎への通学費用(交通費)

正確な学費は、各学校に問い合わせることが必要です。

公立の学費

次に、公立と私立の通信制高校の学費の違いを説明します。

公立通信制高校は各都道府県が設置しています。公立の運営費は自治体が多くを負担しているため、私立の学費の10分の1程度になります。

1単位あたりの授業料は300~500円。その他の費用を加えても、年間30,000~50,000円で収まる場合が多いです。

公立の学費
費用
東京都
大阪府
名古屋市
札幌市
福岡市
入学金
500円
500円
500円
0円
470円
授業料
336円/単位
9,900円/年
336円/単位
340円/単位
16,000~50,000円
その他の費用(年間)
20,000~40,000円
25,000円

24,000円

30,000円

スクーリングは月数回程度。普段の学習は、自宅でのレポートや放送視聴学習などが中心です。

各都道府県に1~2校しかないため、通いやすい場所に校舎があるか確認しましょう。

私立の学費

私立は、各学校によって学費が大きく異なります。

入学金、授業料に加え施設使用料や教育充実費なども学費に含まれます。

check私立通信制高校の学費相場

  • 授業料:8,000~12,000円/単位
  • その他の費用:50,000~300,000円
  • 年間合計額:250,000~600,000円

私立には、専門科目を学べるオプションコースや、通学コースを持つ学校も。コースにより、さらに費用が掛かる可能性があります。

例えば、N高校/S高校は普通科と普通科ベーシックの2コース。コースによって、授業料やその他の費用が変わります。

コースによる学費の違い(N高校/S高校)
費用内訳
普通科ベーシック
普通科
入学金
10,000円
10,000円
授業料
7,200円/単位
12,000円/単位
施設設備費(年間)
50,000円
50,000円
教育関連諸費用(年間)
13,000円
13,000円
機器特別費用(初年度)
-
30,000~45,000円
合計(年間)
253,000円
403,000〜418,000円

*合計金額は25単位修得する条件で計算

通学を希望する場合は登校日数(週1・3・5日)によって下記の費用が加算されます。

費用内訳
週5日
週3日
週1日
入学金
110,000円
110,000円
110,000円
授業料

600,000円/年

440,000円/年
280,000円/年
施設設備費(年間)
240,000円
175,000円
110,000円
その他(年間)
5,000円
5,000円
5,000円
合計(年間)*普通科ベーシックの場合
1,208,000円
983,000円
758,000円

【通信制高校が気になる方へ】

通信制高校の学費を抑える制度

就学支援金・奨学金制度を利用すれば、通信制高校の学費を抑えられます。

以下に各制度を解説します。

高等学校等就学支援金制度

高等学校等就学支援金とは、高校の授業料の一部または全部を支援する制度。返還は不要です。

高等学校等就学支援金について、分かりやすく3つのポイントでまとめました↓

公立か私立か、ならびに世帯年収によって支給額は異なります。

 
世帯年収590万円未満
世帯年収590万~910万円未満
公立・単位制の支給額
336円/単位
公立・学年制の支給額
6,600円/年
私立・単位制の支給額
12,030円/単位
4,812円/単位
私立・学年制の支給額
297,000円/年
118,800円/年

就学支援金を受ける条件

就学支援金を受けるためには、以下の条件を満たしている必要があります。

check就学支援金の対象者

  • 世帯収入が910万円未満
  • 通信制高校の在籍年数が4年(48ヶ月)以内

年間30単位(通算74単位)までの授業料が対象で、支給期間や単位数の上限を超えると自己負担になります。

また、授業料以外の費用は就学支援金の対象外になります。

高校生等奨学給付金

授業料以外の費用負担に対しては、返還不要の奨学給付金を利用できる場合があります。

check授業料以外の費用

  • 教科書・教材費
  • 修学旅行費
  • 課外活動費
  • 生徒会費
  • PTA費など

奨学給付金を利用できるのは、生活保護世帯や非課税世帯です。

世帯
国公立
私立

生活保護世帯の年間給付額

32,300円
52,600円
非課税世帯の年間給付額
50,500円
52,100円

家計が急変して非課税世帯になった場合も、奨学給付金を利用できます。

その際は申し込み月で給付額が変わるので、自治体の窓口に問い合わせましょう。

助成金や奨学金

公的機関や民間団体の助成金や奨学金制度を利用できる場合もあります。

地方自治体の窓口で申し込める助成金・奨学金

都道府県によっては各自治体が独自に助成金を支給しています。

例えば、東京都は私立向けの助成金を支給。国が支給する就学支援金と合わせて、265,000円まで支援を受けられます。(対象校に限る)

各自治体により支給条件や金額が異なるため、詳細は各自治体の公式ホームページなどを確認しましょう。

また、各地方自治体では、経済的な理由で進学できない方に対して無利子で貸与される育英資金を制定しています。

check育英資金の例(東京都育英資金)

  • 国公立:18,000円/月
  • 私立:35,000円/月

ただし、全自治体が育英資金を扱っているわけではないので注意しましょう。

自治体の窓口から申請できる公的機関の奨学金もあります。

奨学金の種類
月額給付額
給付条件

公益財団法人 日本教育公務員弘済会貸与奨学金

25~100万円(1年の上限は25万円)

8~10年以内返済の無利子貸付。経済的な理由で費用が払えなくなった生徒が対象。学校長の推薦が必要。
生活福祉資金貸付制度 教育支援資金

35,000円

52,500円(特に必要な場合)

50万円(入学時)

14年以内返済の無利子貸付。低所得世帯の進学支援。未払い費用のみ貸付対象になる。

奨学金の種類によっては、他の給付金や助成金と併用できないものもあります。

詳細は各地方自治体の窓口にお尋ねください。

その他の奨学金

通信制高校に通う生徒が利用できる、その他の民間団体の奨学金を紹介します。

奨学金の種類

給付額
給付条件
あしなが育英会奨学金

公立:30,000円/月

私立:30,000円/月

私立高校入学一時金:30万円(入学時)

20年以内返済の無利子貸付。保護者が病気や災害・自死で亡くなったり、働けなくなったりした場合に利用できる。
交通遺児育英会奨学金

20,000~40,000円/月

入学一時金:20~60万円/入学時

20年以内返済の無利子貸付。交通事故により保護者を失ったり、後遺症により働けなくなったりした場合に利用できる。
石澤奨学会奨学金
20,000円/月
返済義務なし。定時制・通信制高校の生徒が利用できる。校長からの推薦が必要。
公益財団法人 明光教育研究所 給付奨学金

10~50万円/年

進級・進学時の継続支給制度あり(再審査)

返済義務なし。ひとり親家庭の子どもや、保護者の援助がない状態で生活している方、保護者が働けない家庭などが対象。
公益財団法人 加藤山崎教育基金 奨学金・就学支援金

加藤山崎奨学金:50,000円(1回限り)

加藤山崎修学支援金:5~10万円/年(最大3年間)

返済義務なし。

加藤山崎奨学金:学業・文化・芸術・化学分野での優秀な成績・品行方正。学校長の推薦が必要。

加藤山崎修学支援金:成績優秀・品行方正。学校長の推薦が必要。世帯の年間所得200万円未満。

支給額や支給条件の詳細は、各団体に直接問い合わせて確認しましょう。

特待生制度

独自の特待生制度を設けている通信制高校もあります。特待生になれば、授業料の割引や入学金の減免などを受けられます。

check特待生制度がある通信制高校の例

高校名
特待生制度
免除項目
一ツ葉高校

A特待生:最難関大学を目指せる学力・スポーツ、芸術等の分野で全国レベル以上の活躍ができる生徒

B特待生:国公立大学・GMARCHなどの上位私立大学を目指せる学力、スポーツ・芸術等の分野で今後の活躍が見込める生徒

A特待生:大学進学コース 年間20万円に減額、一般コース 年間15万円に減額

B特待生:キャンパス費用 5万円減額

ルネサンス高校

学業・資格取得・文化・芸術活動・芸能・タレント・モデル活動・スポーツ活動・eスポーツ活動・ITエンジニア(プログラミング)等の分野で優秀な成績を収めている生徒
学費の一部、または全額免除
N高校・S高校

特別奨学生:学業・文化活動・スポーツ活動で優秀な成績を収めている生徒

学費の一部、または全額免除

学業・スポーツ・文化活動で優秀な成績を収めている方は、特待生として認められる場合があるため、各学校に問い合わせてみましょう。

【通信制高校が気になる方へ】

私立通信制高校の学費一覧

学校名
入学金
授業料(1単位あたり)
その他の費用
合計(年間)
ルネサンス高校
50,000円
10,000円
145,000円
445,000円
クラーク記念国際高校(単位修得コース)
10,000円
7,200円
60,000円
250,000円

ヒューマンキャンパス高校(専門コース)

10,000円
12,000円
532,000円
842,000円
飛鳥未来高校(ベーシックコース)
10,000円
8,000円

310,000円

520,000円
NHK学園高校(スタンダードコース・15教科受講)
35,000円
12,000円
73,100円
408,100円
鹿島学園高校
38,000円
8,000円
69,000円
307,000円
*教科書代・学習センターのサポート費が別途必要(要問合せ)

N高校(普通科・通学コース週1日)

120,000円
12,000円/単位(普通科)
+280,000円(通学コース)
223,000円
923,000円
ID学園高校(通信型)
50,000円
6,900円
58,000円
280,500円
翔洋学園高校
0円
8,000円
57,000円
257,000円
八洲学園大学国際高校(高校卒業プラン)
20,000円
10,000円
30,000円
300,000円
精華学園高校(週3日コース)
0円
10,500円
488,000円
750,500円
勇志国際高校(ネット生)
30,000円
12,000円
110,250円
440,250円
日本ウェルネス高校(週2日コース)
10,000円
8,000円
230,000円
440,000円
一ツ葉高校(通学ゼロコース・ゼロ-@home基礎学力プラン)
50,000円
8,000円
270,000円
520,000円
つくば開成高校(一般コース・特別講座学習費受講)
0円
12,000円
376,000円
676,000円
ワオ高校
50,000円
9,600円
210,250円
500,250円

*年間の合計金額は25単位で計算

*スクーリング費などが別途必要な場合もあり

まとめ

私立通信制の学費相場は年間25~60万円なので、公立に比べれば高く感じるかもしれません。

しかし、就学支援金や各種奨学金などの学費を抑える制度を利用することで、費用負担は大幅に軽減できます。

通信制高校を探すなら【通信制高校の相談室】がおすすめです。

通信制高校の相談室は、全国47都道府県から、あなたにぴったりの学校がすぐ見つかるサービスです。通信制高校の基本や転校に関する情報も、わかりやすく案内してもらえます。

「通信制高校のルールがわからない…」

「転校しても卒業が遅れないか不安…」

「種類が多すぎてどれを選べばいいか迷う…」

「親/子ども/学校の先生になんて伝えようか…」

「入学や転校の手続きをくわしく知りたい…」

などのお悩みがある方は、通信制高校の相談室で解決できます。

生徒や保護者の方は、完全無料で相談できますので、安心してご利用ください。

【通信制高校が気になる方へ】

この記事を書いた人

サイル学院中等部・高等部 学院長
松下 雅征/Matsushita Masayuki
サイル学院中等部・高等部 学院長

1993年生まれ、福岡市在住。学生時代は早稲田実業学校高等部を首席卒業。米国留学後、早稲田大学政治経済学部を卒業。やりたいことではなく偏差値で進路を選び後悔した経験から、大学在学中に受験相談サービスを立ち上げ。中高生からの相談数は7万件以上。大学卒業後は教育系上場企業とコンサルティング会社の才流で勤務。
2022年、株式会社サイルビジネス学院を設立し、代表取締役に就任。一人ひとりが自分にあった進路を選べる社会を目指して通信制オンラインスクール「 サイル学院高等部」を創立。2023年、同校の中等部を創立。著書「 13歳からの進路相談」(すばる舎)。進路選択をテーマにした講演・イベントの登壇実績多数。1児の父。