通信制高校のデメリットとメリットは?人気の理由も解説
通信制高校に入ることを考えているけど、後悔しないためにデメリットとメリットを知っておきたい…!
通信制のサイル学院長
このようなお悩みはありませんか? たしかに、通信制高校を選ぶにあたって、後悔しないためにも事前に注意点を知っておくべきです。 本記事では、通信制高校の特徴を踏まえつつ、デメリット・メリットを進路相談のプロ(書籍「13歳からの進路相談」著者)であり、通信制のサイル学院高等部 学院長の松下が解説します。 |
【通信制高校が気になる方へ】
目次[非表示]
- 1.通信制高校の3つのデメリット
- 2.通信制高校の5つのメリット
- 3.まとめ
通信制高校の3つのデメリット
通信制高校には上記の3つのデメリットになり得る要素があります。順番に確認していきましょう。
デメリット1. 交流の場が少ない
通信制高校は、年に数日など通学の頻度が少ないことが多いです。人と接する機会が減り、友達は作りづらいかもしれません。
しかし、週3日・週5日など通学日数を選べる学校も、通学頻度を選べる高校もあります。
また、学校以外の場所でも友人は作れます。
学校以外で交流できる場所の例
- アルバイト
- ボランティア活動
- 習い事や趣味の場
趣味が同じだと話が合いやすく、様々な年代の友人もできるので、人間関係の幅が広がるでしょう。
デメリット2. 自分で学習を進める必要がある
通信制高校では、勉強は自主学習が基本です。
自分で学習計画を組み、締切までにレポートを提出し、テストに合格することで単位を修得します。
通信制高校は自由である半面、自己管理ができないと卒業は難しいでしょう。
ただし私立は学習支援が充実した学校も多いです。
学習支援の例
- サイル学院高等部:定期的な進捗確認や学習計画の策定などを含む1対1の完全個別サポートで、高卒資格取得や第一志望校合格を目指せる。
- N高校:全生徒に複数のメンター(教育スタッフ)がつく。
- NHK学園高校:オンラインの学習ページから教員に電話で質問ができる。
- ルネサンス高校:担当教員が生徒の学習状況をチェックし、何かあれば声掛けを行う。
学習が不安な方は、手厚いサポートのある学校を選びましょう。
デメリット3. 就職や進学で不利というイメージがある
「通信制高校は就職や進学に影響はないの?」と思う人もいるかもしれません。
まずは就職率のデータを見てみましょう。
就職率
- 通信制:16%
- 全日制:15.7%
抜粋:令和3年度学校基本調査 卒業後の状況調査(通信制高校)(全日制高校)・文部科学省
就職率は、全日制も通信制も差がほぼありません。
就職ガイダンスや職場体験、個別相談など、就職について細やかな支援をする通信制を選べば、なお安心でしょう。
一方、大学進学率は通信制のほうが低いです。
大学進学率
- 通信制:23.2%
- 全日制:60.2%
抜粋:卒業後の状況調査 282 学科別状況別卒業者数 全日制・定時制 / 296 通信制(文部科学省「令和4年度学校基本調査」)
通信制は高校卒業を目指す場所なので、授業内容は易しく、大学受験を目標にしていないという理由があります。
大学合格を目指すなら、大学進学コースがある通信制を選びましょう。
学習塾と連携し、難関大学や医学部に合格実績のある通信制高校もあります。
通信制は通学が不要な分、学習時間が多く取れるので受験対策もしっかりとできるはずです。
【通信制高校が気になる方へ】
通信制高校の5つのメリット
通信制高校にはデメリットもありますが、それを上回るメリットが多くあります。1つずつ見ていきましょう。
メリット1. 学校の選択肢が多い
通信制高校によっては全国から入学できるので、全日制に比べて学校の選択肢が広がります。
通信制には生徒の募集地域によって「狭域通信制」と「広域通信制」の2つに分かれます。
- 広域通信制:全国、または3つ以上の都道府県から生徒を募集
- 狭域通信制:特定の地域に限定して生徒を募集
公立は「狭域通信制」が多く、私立は「広域通信制」が多いです。
令和2年4月時点で広域通信制高校は全国に109校あり、そのうち48校は47都道府県から生徒を募集しています。
学校の選択肢が多いため、自分に合った高校が見つかるでしょう。
メリット2. 転校しやすい
通信制高校では、30%以上が転入生か編入生(*1)。そのため受け入れ態勢が整っており転校しやすいでしょう。
私立への転入は随時行っている場合が多く、自分のタイミングで転入が可能です。
なお、以前の高校で修得した単位や在籍期間も引き継げます。取得単位数によりますが、同級生と同時期の卒業も、不可能ではありません。
転入先の学校に「同級生と同じ時期に卒業したい」との希望を伝えると、そのためのスケジュールやカリキュラムを一緒に考えてもらえるでしょう。
*1 「高等学校通信教育の現状について(文部科学省)」平成29〜令和1年の通信制高校への年度途中入学者数(転編入生徒)の割合は30%前後で推移
メリット3. 自分のペースで勉強できる
全日制高校は時間割が決められていますが、通信制高校は自由に時間割が決められます。
また、全日制は学年末に所定の単位を取らなければ留年し、同じ学年を繰り返さなければなりません。
しかし、通信制高校は「単位制」なので留年がなく、少しずつ学習を進めて単位を修得したい方にも合っています。
留年せず4〜5年かけて高校を卒業することもできるので、学習進度が不安な方も安心でしょう。
メリット4. 多彩なカリキュラムがある
通信制高校には、専門コースを提供する学校があります。
専門コースの例
- ビジネス・起業
- 美容
- 調理
- 声優
- アニメ
- eスポーツ
- プログラミング
- スポーツ
興味があることを学べたり、経験できたりするので学校生活がより充実するでしょう。
また、高校生のうちから専門性や資格が身につけられるため、社会に出てからもすぐに活躍できるかもしれません。
メリット5. 登校が少なく、自由な時間が多い
通信制高校は登校が少ないので自由な時間が取りやすく、受験勉強、アルバイト、趣味などにたっぷり時間が使えます。
やりたいことがある人は、積極的に動けば多くの経験が積めるでしょう。
まだ将来のことが決まっていない人も、進路について考える時間が取れることはメリットです。
【通信制高校が気になる方へ】
通信制高校が気になる方へ
現在、通信制高校に通う生徒数は約24万人。
過去30年間を見ると、全日制高校の生徒は約44%(223万人)減っていますが、通信制高校の生徒は約50%(8万人)増えています。
自分に合った学校を選ぶことができれば、より充実した高校生活を送ることができるでしょう。
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【通信制高校が気になる方へ】
この記事を書いた人
サイル学院中等部・高等部 学院長
1993年生まれ。1児の父。学生時代は早稲田実業学校高等部を首席卒業。米国留学後、早稲田大学政治経済学部を卒業。やりたいことではなく偏差値で進路を選び後悔した経験から、大学在学中に受験相談サービスを立ち上げ。中高生からの相談数は10万件以上。大学卒業後は教育系上場企業とコンサルティング会社の才流(サイル)で勤務。
2022年、同社の子会社として株式会社サイルビジネス学院を設立し、代表取締役に就任。一人ひとりが自分にあった進路を選べる社会を目指して「
サイル学院高等部(通信制)」を創立。2023年、同校の中等部を創立。著書「
13歳からの進路相談」(すばる舎)。進路選択をテーマにした講演・イベントの登壇実績多数。
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