子供が「高校に行きたくない」と言い出したら?5つの理由と対処法を解説
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「高校に行きたくないと言い出した子供に、どう対応したら良いのか」と悩んでいませんか。
まずは焦らないことが大切。無理に理由を聞いたり、学校に行かせようとしたりすると、子供は心を閉ざしてしまうかもしれません。
こういう時こそ、感情的にならず落ち着いて対応しましょう。
進路相談のプロ
本記事では、高校に行きたくない子供に対し、親が取るべき行動を進路相談のプロ(書籍「13歳からの進路相談」著者)であり、通信制のサイル学院高等部 学院長の松下がお伝えします。 高校に行きたくない理由によっても対処法は異なります。また、不登校が長期化しそうな期間に親ができることも解説するので、最後までご覧ください。 |
【高校に行きたくない子供を持つ保護者の方へ】
「高校に行きたくない」と子供が言い出す理由5選
子供の「高校に行きたくない」という言葉は、親にとっては突然に感じるもの。
しかし、子供は自分の感情を打ち明けるまで長く悩んでいるものです。
参考:「学校に行きたくない」は甘えではない。親が取るべき行動を4段階で解説
「高校に行きたくない」という言葉は、心身が限界になっているSOSかもしれません。
まずは、気持ちを受け止めて学校を休ませましょう。
高校に行きたくない理由には、どんなものがあるかを解説します。子供の気持ちを理解した上で、できることを考えましょう。
1. 人間関係が合わない
先生やクラスメイトなどの人間関係が合わないのかもしれません。
人間関係のトラブル例
- 高校に入学(もしくは進級)したばかりで友だちができない
- 仲が良かった友だちと疎遠になってしまった
- SNSなどで悪口を言われて傷つく経験をした
- いやがらせやいじめを受けている
- 先生が怖い、先生に嫌われているように感じる
学校は、子供にとって長時間過ごす場所。そこでの人間関係がうまくいかないと、強いストレスを感じます。
2. 勉強・進路に不安がある
勉強や進路に不安があるのかもしれません。
勉強・進路が原因で起こる不安の例
- 進学校に入学したら勉強のペースについていけなくなった
- 専門的な科目を学べる高校に進んだが進路変更したくなった
- テストで赤点を取ってしまい進級できるか不安がある
- 志望校や進路がなかなか決まらなくて焦ってしまう
高校は中学校に比べると勉強の難易度もペースも上がるのが普通。
一度ついていけなくなると、焦りの気持ちが強くなり、高校に行きたくないと感じてしまいます。
学校に通わず勉強できない期間が長引くと、さらに授業についていけなくなります。そうすると、高校に行きたくない気持ちに拍車がかかり悪循環に陥ってしまうかもしれません。
進学校で落ちこぼれでも大学進学できる!挽回するための対策7選
3. 生活リズムが崩れている
生活リズムの崩れが、高校に行きたくない理由になる場合もあります。
生活リズムが崩れて高校に行きたくない状況の例
- 部活動や塾で帰宅時間が遅くなって、朝起きられない
- 高校になって自由度が大きくなり遊び歩いてしまう
- ゲームやスマホなどで夜更かしするようになった
朝に起きられなくなると、高校に行きたくないと思うようになるでしょう。
4. 健康上の問題がある
体調が悪くて、高校に行きたくない子供もいるでしょう。
健康上の問題で高校に行きたくない状況の例
- 頭痛や腹痛、熱が出る、吐き気、食欲がない、食べ過ぎる、体がだるい、あまり眠れなくなる、朝起きられなくなる、顔色が悪い、元気がなくて疲れているように見える 他
体調が悪いことを、なかなか親に言い出せない場合もあります。
無理して学校に行っているため、高校に行きたくないと言い出した時には、心身が限界になっていることもあるので注意が必要です。
5. 学校が合わない
今、通っている学校の環境が合わなくて、高校に行きたくない場合もあります。
登校しぶりの要因
- 授業の進め方が合わない、内容が難しい
- 校則・校風が厳しい
- クラス単位の集団行動が合わない
- 通学に不便
- 学びたいことを学ぶ環境がない
自分に合わない環境で生活し続けると、日々ストレスがたまるものです。
無理に学校に行かせようとするなら、子供は追い詰められてしまうかもしれません。
【高校に行きたくない子供を持つ保護者の方へ】
「高校に行きたくない」が長期化したら?保護者にできること5選
1日、2日休んで登校できるようになればいいですが、「このまま引きこもってしまったらどうしよう」と不安になるかもしれません。
しかし、子供が学校を休みがちになったり、引きこもるようになったりしても、無理して登校させないようにしましょう。
高校に行きたくない状況が長期化する場合に、保護者ができることを解説します。
1.不登校の状態を俯瞰してみる
不登校には4つの段階があります。この段階を俯瞰して見れば、先行きが見えて取るべき行動が把握しやすいです。
高校に行きたくない~不登校までの4段階
- 不登校準備段階
- 不登校開始段階
- 引きこもり段階
- 社会との再開段階
子供が「高校に行きたくない」と言い出すのは、不登校準備~開始段階に差し掛かっている状態です。
この時期には、子供の気持ちに理解を示すことが大切です。
親からすると「急に学校に行きたくないと言われても困る」と思うかもしれません。しかし、子供はそれ以前から悩み、ようやく感情を表に出せたと捉えましょう。
このように考えると「これまで色々と悩んできたんだ」「まずは、気持ちを受け止めよう」と思いやすいです。
そして今後、不登校開始時期に至った時にどう対応していくのか等、心の準備をしておくことが大切です。
それぞれの段階で、親ができることは下記の記事をご覧ください。
「学校に行きたくない」は甘えではない。親が取るべき行動を4段階で解説
2.じっくり話を聞く
子供は、高校に行きたくない理由を、なかなか話さないかもしれません。そのような時は、無理に話させようとしないでください。
高校に行きたくないと言い出している時期は、子供の心身が疲弊していることが多いです。
本人の気持ちも、まとまっていないため話ができないこともあります。普段通りに接して、家族の中で何でも話せる雰囲気を作りましょう。
「いつでも聞くからね」と伝えておくと、気持ちが落ち着いてきたタイミングで話し出してくれるかもしれません。
その時にはじっくり話を聞いてあげましょう。
高校に行きたくない子供の話を聞くポイント
- 「大変だったね、つらかったね」と気持ちを受け止める
- 自分の考えや意見を差し挟んだり、ダメ出ししたりしない
- 自由に気持ちを言えるような質問をする
参考:厚生労働省 こころもメンテしよう~ご家族・教職員の皆さんへ~
3.学校以外の居場所を見つける
ある程度の期間、学校を休んでいると、「高校には行きたくないけれど、家の中にいるのも退屈だ」と感じてくるようになる場合があります。
このような場合は、学校以外の居場所を見つけることが大切です。
不登校状態が長引くと、本人も罪悪感を感じたり、焦りを感じたりしていることも多いはず。家の外で、自分の気持ちを出せる場所が必要です。
高校に行きたくない子供に合った居場所の例
- 学習塾
- 習い事やサークル
- 地域のコミュニティ
- フリースクール
特に、学校の人間関係が合わないことが原因で高校に行きたくない場合は、学校以外の場所に友だちができれば、辛い気持ちを乗り越えやすくなるでしょう。
また、教室に通いたくないという場合には保健室や別室に登校するという手段もあります。
4.専門家に相談する
高校に行きたくない子供と向き合う親も気持ちが不安定になることがあります。
自分を責めてしまったり、この先、どうしたら良いのかが分からず悩んでしまったりすることもあるでしょう。
そのような時は、高校に行きたくない気持ちに寄り添ってくれる専門家に相談してみましょう。
学校のスクールカウンセラーや、各自治体が運営している相談窓口は無料で利用可能。
社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師などの専門家が在籍していることも多く、本人や親からの相談を受け付けています。
高校に行きたくない子供について相談できる公的機関
- 児童相談所、児童相談センター
- ひきこもり地域支援センター
- 教育相談センター
- 保健所、保健センター
- 精神保健福祉センター
- こころの健康相談統一ダイヤル
参考:厚生労働省 こころもメンテしよう~ご家族・教職員の皆さんへ~
専門家から正しい情報を得ることで、違う考え方や物の見方ができるようになることもあります。また、誰かに話すことで、気持ちが楽になることもあります。
5.子供に合う学校に転校する
子供に合う学校に転校することで、高校に行きたくない悩みが解決することもあります。
全日制高校の生活が合わないのであれば、通信制を検討してみましょう。
これまでの単位を引き継いで転校することもできるため、中退することなく高校卒業を目指せます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
子供に合うペースで通学でき、学びたいことを学べる高校を探しましょう。
通信制のサイル学院の特徴
-
登校日は年1回。普段はオンライン通学
-
仲が良い友だちとはリアルに会ったり、オンラインでの交流も可能
-
個別指導が充実。勉強面から生活面までサポート
-
進学、就職、起業など、将来に役立つ知識を得られる
-
指定校推薦を活用して大学進学することも可能
【高校に行きたくない子供を持つ保護者の方へ】
高校に行きたくない子供を持つ保護者の方へ
子供が「高校に行きたくない」と言い出したら、まずは落ち着いて対応することが大切。
焦らず優しく見守り、子供を安心させてあげましょう。
理由が分からないのに、頭ごなしに叱りつけたり、無理に学校に行かせたりすると、子供は心を閉ざしてしまいます。
しばらく休んで気持ちが落ち着いてくれば、高校に行きたくない理由を話してくれるようになるかもしれません。
子供の特性に合う学校環境を選んであげるのも大切なこと。
本人に合った通信制高校に転校することで、高校に行きたくない状況を脱することができた方も少なくないです。
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【高校に行きたくない子供を持つ保護者の方へ】
この記事を書いた人
サイル学院中等部・高等部 学院長
1993年生まれ。1児の父。学生時代は早稲田実業学校高等部を首席卒業。米国留学後、早稲田大学政治経済学部を卒業。やりたいことではなく偏差値で進路を選び後悔した経験から、大学在学中に受験相談サービスを立ち上げ。中高生からの相談数は10万件以上。大学卒業後は教育系上場企業とコンサルティング会社の才流(サイル)で勤務。
2022年、同社の子会社として株式会社サイルビジネス学院を設立し、代表取締役に就任。一人ひとりが自分にあった進路を選べる社会を目指して「
サイル学院高等部(通信制)」を創立。2023年、同校の中等部を創立。著書「
13歳からの進路相談」(すばる舎)。進路選択をテーマにした講演・イベントの登壇実績多数。
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